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ニューダンガンロンパV3 2章『 限りなく地獄に近い天国 』 の考察


2章開幕から学級裁判後までの考察。


※ネタバレ注意!!


ニューダンガンロンパV3 1章 『 私と僕の学級裁判 』 の考察
ニューダンガンロンパV3 2章 『 限りなく地獄に近い天国 』 の考察
ニューダンガンロンパV3 3章 『 転校生オブザデッド 』 の考察
ニューダンガンロンパV3 4章 『 気だるき異世界を生かせ生きるだけ 』 の考察
ニューダンガンロンパV3 5章 『 愛も青春もない旅立ち 』 の考察
ニューダンガンロンパV3 6章 『 さよならダンガンロンパ 』 の考察
ニューダンガンロンパV3 終章 『 みんなのコロシアイ修了式 』 の考察
ニューダンガンロンパV3 全章 『 ダンガンロンパ 』 の考察

+ + + + + + + + + +
第2章 限りなく地獄に近い天国


1.1章を終えて

2章のランク表

 残り十四人。1章で赤松と天海が退場してしまいました。1で言うなら、苗木(主人公)と霧切(探偵役)がいきなり退場したようなものです。白銀が江ノ島ほど強くないのでバッドエンドが確定したわけではありませんが、それでも相当苦しくなったことには違いありません。ここから先はAランクの百田と王馬、そして新主人公となった最原の成長にかかっています。


2.葬式の風景

 冒頭で赤松の遺影の飾られた葬式の風景が描かれます。葬式の風景は3章のオカルト要素と運営の用意したメインストーリーであるゴフェル計画を盛り上げるためのものであり、“あの連中”というのはもちろん“超高校級狩り”を匂わせるものです。


3.百田解斗

百田解斗

 未開の地を切り拓き、後進を正しく導く才能を持つ“超高校級の宇宙飛行士”。最原をEランクたらしめる原因である“真実を暴くのが怖い”という過去のトラウマを克服するきっかけを作ってくれたのが赤松なら、最原を本来の実力であるAランクまで引っ張り上げてくれるのが百田です。周りからは散々馬鹿扱いされますが、いくつかの決断は信頼を優先した結果としてあらかじめ失敗を織り込んでいるので、正しくは懐が広いと言うべきでしょう。Eランクの最原と春川に早い段階から救いの手を差し伸べるあたり、本当に見る目があると感心します。また、誰でも信じるわけでなく、信じる相手を正しく選んでいるところが百田の優秀さを証明しています。1章で作戦会議に誘ったのも、学級裁判でかばうのも、見事に悪意のないキャラクターしかいません。2章冒頭の朝食会イベントでは最原が帽子を被っていないことに全く気付いていませんでしたが、それは普段から相手の外見でなく本質を見ているからです。百田のそうした本質を見抜く才能は、作中で幾度となく発揮されることになります。


4.王馬小吉

王馬小吉

 周到な準備と多彩な嘘で周囲を翻弄する才能を持つ“超高校級の総統”。1の十神と2の狛枝に続く、本作のトリックスター枠になります。嘘をついて周囲をからかう姿はまさに構って欲しい子供そのもの。一方で喜怒哀楽の激しい態度や何気ないように見える言動すら目的のために計算づくで実行しているという怜悧な策謀家の一面もあります。コロシアイを楽しむ姿勢を見せたり、団結を拒んで単独行動をとることが多いなど、つかみどころのないキャラクターとして本作の中でも特別な立ち位置にいます。もっとも、無闇に悪意を振り撒くキャラクターというわけでもありません。2章冒頭の食堂イベントでは最原が帽子を被っていないことを率先していじりますが、あれは言いにくいことを一番先に言ってしまうことでみんなが最原に優しい言葉をかけやすいよう場を誘導していたのです。王馬のそうした状況をコントロールする才能は、作中で幾度となく発揮されることになります。


5.“超高校級の魔法使い”の才能

好きな子いじり

 白銀を除くコロシアイ参加者の全員が、1章裁判決着後に“超高校級のピアニスト”の才能の影響を受けています。その効果は、「このためになら命を懸けてもいい」という強い願いを“フィクションを超える想い”にすることです。動機がフィクションでなくなるのだから、もちろん白銀にはコスプレできません。そして、このフィクションを超える想いだけが、赤松を失ったコロシアイ参加者にとって唯一白銀を出し抜ける手段となります。さらに、2章以降で誰よりも早くフィクションを超える想いを抱くのが王馬です。

転子 「あ、そうだっ! みんなに良い事を教えてあげます!
    夢野さんがご飯食べる時の顔って可愛いんですよ!
    こっそり見てみてくださいよ!
    小動物みたいでメチャクチャ可愛いですからっ!」
夢野 「やめい…食い辛くなるわ」

 王馬はプロローグで転子より強く“超高校級の魔法使い”の影響を受けることで夢野に一目惚れし、2章最初の朝食会で転子より強く夢野を可愛いと思うことで、“愛する人(夢野)を守りたい”というフィクションを超える想いを抱きます。そして、これ以降は、夢野への想いを動機とする王馬の全ての行動が白銀にはコスプレできなくなります。


6.春川の問題点 その1

…そう

 校舎の3階に“超高校級の研究教室”のものと思しき扉を発見しますが、春川が中に入れさせてくれません。これはもちろん、自分の本当の才能が“超高校級の暗殺者”であることを知られないようにするための対応です。そして、ここでは他人との関りを拒絶してしまう“心に壁を作る”という春川の問題点が示されています。


7.思い出しライト その1

思い出しライト

 思い出しライトを使用することにみんなが慎重でいる中、百田の「逃げてばっかじゃ勝てねーぞ」という意見で一気に状況が引っ繰り返ります。王馬が思い出しライトを使いたくない人が出て行きやすいように水を向けますが、誰もその場を動こうとはしません。百田の勘は一切の手掛かりを必要とせず物事の危険性を正しく判別し、さらに百田のリーダーシップは自分の答えを持たないAランク以下のコロシアイ参加者を自分の意見に同意させられるのです。

 そして、思い出しライトを使った結果、“超高校級狩り”に追われていた記憶が思い出されます。もっとも、名称こそ“思い出し”ですが、実際には“記憶の植え付け”あるいは“記憶の上書き”と言うべき効果です。実際に起こったことを思い出すわけでないのだから“、思い出しライトで思い出した記憶を元に状況を分析しても間違った推測にしかなりません。思い出しライトによる記憶は全て“運営が用意した嘘”なので、バラバラに考えず一連のストーリーとしてひとまとめにして頭の中のゴミ箱へ投げ込みましょう。ただ、謎の装置に繋がれて「僕は、生きたくなんてない。みんなと一緒に死にたいです」と語る最原の記憶は、6章冒頭のまことくんの独白と同じく“バイアスのかかった事実”なので、“運営が用意した嘘”とは別扱いにして判断を保留しましょう。

 また、王馬が首謀者のことを考えず一致団結することの危険性を訴えますが、質の悪い冗談だと誰からも受け入れてもらえません。しかし、実際に首謀者が紛れ込んでいる可能性を捨てきれない以上は、王馬の意見もまた正しいのです。もっとも、白銀の世界をコスプレする能力の前には、首謀者に対するあらゆる策略は意味を為しません。ただ一つの例外となるフィクションを超える想いで行動しない限りは。


8.動機ビデオ その1

 深夜の内に全員の動機ビデオが入れ替えられた状態で配られます。翌朝には大騒ぎになりますが、キーボの言うとおり動機ビデオが入れ替えられた状態で配られているのなら自分のものと交換をしない限りは見なくて済むということです。全員で無視する方向性で話が決まりかけますが、星と王馬が反対に回ります。星は自分の“大切な人の映像”を見たいがためであり、王馬は運営の用意した動機にすら優先する夢野のためです。そして、斬美はすでに動機ビデオの危険性を認識しているが故に、みんなが動機ビデオを無視することに異論を唱えません。


9.夜時間のトレーニング その1

そんな事できる訳ねーって決めつけてんな?

 百田から日課のトレーニングに誘われます。百田は論理的な思考をすっ飛ばして正しい結論をつかみ取る才能の持ち主なので、百田のトレーニングに付き合うのが最原にとっての正解だということです。具体的に言うと、夜間に赤松のことで思い悩まなくなります。長期的に見ても最原の成長はコロシアイを終わらせるための絶対条件であり、ここも百田の才能の優秀さが示される場面です。


10.夢野の問題点 その1

不思議だっただけじゃ…

 初トレーニング翌朝の朝食会でアンジーと夢野が神様へのお祈りをしています。コロシアイの不安と孤独に怯える夢野をアンジーが優しい嘘で誘導した形です(アンジーの能力の一つ)。そして、ここでは他人の嘘に容易く流されてしまう“自分で考えるのが面倒臭い”という夢野の問題点が示されています。


11.昆虫でなごもう会

なんの昆虫が好き!?

 王馬の発案により唐突に“昆虫でなごもう会”が企画されます。Dランクのゴン太に捕まらなかったのは、Aランクの百田とBランクの斬美と星、エロエロな手段でゴン太の弱点を突いたDランクの入間、“超高校級の暗殺者”の研究教室の前で殺気を振り撒いているEランクの春川の五人です。それ以外のゴン太に捕まった七人(最原、白銀、是清、アンジー、転子、夢野、キーボ)は、生命力の強いタイプの昆虫の大群と二時間たっぷり触れ合うことになります。

 ここでの王馬の一連の行動は、もちろん夢野を想ってのことです。誰が誰の動機ビデオを持っているかを把握しておくこと。全員の動機ビデオを確認しておくこと。夢野の大切な人を確認しておくこと。自分の動機ビデオを夢野に見てもらうこと。これら四点を目的としています。もっとも、夢野を含む全員の動機ビデオを確認するためだけなら昆虫でなごもう会にこだわる必要はなく、本命は自分の動機ビデオを夢野に見てもらうことにありました。王馬は本当の自分をさらけ出す勇気がなく、さらに筋金入りの嘘つきであることからみんなからの信用もありません。そして、それならば、他の信用のある誰かに自分のことをさらけ出してもらえばいいと考えたのです。モノクマは動機については嘘をつかないので、モノクマへの悪感情はともかく動機ビデオの内容は信用できます。そこで動機ビデオの上映会までに全員分の動機ビデオを確認を終えて、動機ビデオの上映会では自分の動機ビデオを一番に上映し、その後は動機ビデオの危険性を訴えて上映会が中止になるよう誘導するつもりだったのでしょう。しかし、結果として、王馬は自分の動機ビデオの扱いに失敗してしまいます。キーボの録音機能によって動機ビデオの上映会は始まる前に終わってしまい、王馬は傍迷惑な存在として夢野を含む全員の好感度を下げてしまうのでした。


12.自らの信条のために

人は人をそう簡単には殺せない…

 コロシアイ参加者全員を巻き込んだ昆虫でなごもう会は、運営の用意していたシナリオを大きく変えてしまいます。2章クロとなる斬美は“一番殺しやすい”夢野を狙うはずが、そのきっかけを失ってしまったのです。斬美はここで火急の決断を迫られます。計画を諦めるか。それとも計画を続行するか。斬美は「自らの生きる理由を全うしたい」というフィクションを超える想いで後者を選びます。現状で“一番殺しやすい”星にターゲットを変えて。


13.みんなと一緒に戦うために

忠告を受け入れる星

 一方の星は食堂で百田に図星を突かれたことをきっかけにみんなと一緒に戦う決意をし、そのための生きる理由を動機ビデオに求めます。そして、「自らの生きる理由がほしい」というフィクションを超える想いで“超高校級の暗殺者”である春川に動機ビデオの交換を持ち掛け、その結果として「大切なものがない」という動機ビデオの内容に完全に絶望してしまうのでした。

 ちなみに、運営の用意していたシナリオでは、全員の動機ビデオの在処を知っている者はいないはずでした。それが王馬がフィクションを超える想いで昆虫でなごもう会を企画したため、星は王馬に尋ねることで自分の動機ビデオへたどり着くことが出来たのです。王馬が「星の動機ビデオを持っているのは春川だ」と教えた理由は、夢野を守るために“超高校級の保育士”を自称する春川が自分の本当の才能を知られた場合の反応を知りたかったからであり、同時に星が十三人中最も暗殺されにくい才能の持ち主だったからです。強い勝負運を持ち、背後からの殺気にも気付き、攻撃されても縮地で逃げ切れる。そんな星ならば例え“超高校級の暗殺者”に命を狙われても殺されはしないだろうというのが王馬の目論見でした。王馬の計算違いは、春川が星の「動機ビデオを交換してほしい」という交渉にあっさり応じたことです。春川は動機ビデオを視ていなかったため、動機ビデオの導入部で持ち主の才能がアナウンスされていることを知らなかったのです。これにより星は自分の動機ビデオを見ることになり生きることを諦めてしまいます。さらにその結果として斬美に命を譲ってしまうのですが、そうと知らない王馬は春川をクロとして完全に疑ってしまいます。

14.星竜馬

星竜馬

 マフィアを壊滅させたことによって“超高校級の囚人”となってしまった元“超高校級のテニス選手”。星は基本的に誰とも距離を置きながらも、悩んでいる相手にはアドバイスを惜しまないクールなキャラクターです。同じBランクの斬美とは対になっており、理想の父親像を体現していて、才能を発揮できないことに空虚感を感じ、外の世界に戻る動機が一切なく、それ故に生への執着がありません。星が非常に優秀でありながらもBランクに留まっているのは、生きる気力がないからです。モノクマのタイムリミット宣告への対策も具体的ではありましたが、詰まるところ問題の先延ばしでしかありませんでした。例えどれだけ優秀であってもコロシアイを終わらせることに才能が向けられられない限り、首謀者にとっては何ら脅威になり得ません。百田から「生きる気力のねーゾンビ野郎」と言われますが、相手の本質を見抜く百田には実際にそう見えていたのでしょう。ちなみにこの星への対応は、最原が帽子を脱いだ時のものとの対比になっています。中身の変わらない最原の外見の変化には鈍感でも、外見の変わらない星の中身の変化には敏感になってしまうのです。


15.白銀による王馬の監視

 捜査パートの“超高校級のマジシャンの研究教室”で、白銀が王馬を監視しています。昆虫でなごもう会からここまでの展開には世界のコスプレとの間に大きな齟齬があり、白銀はその原因を作った王馬を危険視しているということです。2章以降で王馬の嘘を完璧に見破れるコロシアイ参加者はただの一人もいません。そして、王馬はフィクションを超える想いで行動しています。それはつまり、王馬の嘘は白銀にも通用し得るということです。


16.動機ビデオ その2

 星の個室で、百田と動機ビデオの扱いについての話になります。

百田 「ところでよ、ちっと思ったんだが…
    もしかしたら、“あの動機ビデオ”は、
    お互いに見せ合っとくべきだったのかもしれねーな」
最原 「えっ?」
百田 「だってよ、あそこに映ってんのは、
    それぞれが大切に想ってるヤツなんだろ?
    だったら…目を逸らさずに
    ちゃんと知るべきなんじゃねーのかって思ってよ。
    …その真実をよ。
    あの時はキーボの提案に乗っちまったが、
    後で考えたら…そう思ったんだ。
    それに…1人きりで見るのが心配なら、
    みんなで一緒に見ればいいだけだしな」
最原 「…みんなで一緒に?」
百田 「あぁ…みんなで集まって全員の映像を見るんだ。
    全員の動機を全員で共有するんだよ。
    1人だと背負い切れねー真実でも、
    みんなで背負えばなんとかなるかもしれねーだろ?
    それが“協力”って事なんじゃねーかと思ってよ」
最原 「それ…王馬くんがやろうとしてた事だ」
百田 「…あ?」
最原 「昨日、王馬くんが僕らを集めたのは、
    動機ビデオの上映会をしようとしたからなんだよ。
    彼はその為に、無理矢理僕らを集めたんだ。
    まさか…王馬くんも百田くんと同じように、
    それが本当の“協力”だと考えてたのかな?」
百田 「い、いや…それだったら
    ちゃんとみんなを説得すればいいだけだろ…
    …って、普通は考えるトコだが、
    厄介なのは、あいつは普通じゃねーって事だ。
    だとすると、その可能性もあるかもしれねーな。
    あいつに聞いても、はぐらかされるだけだろうけどよ」
最原 (確かにそうだな…王馬くんは
    何を考えてるのかさっぱりわからないだけに…
    本当は、僕らの事を考えてあの提案をしたって可能性も、
    ありそうなんだよな)


 この一連の会話で注目すべきは、「あの時はキーボの提案に乗っちまったが、後で考えたら…そう思ったんだ」という百田の発言です。Aランクの百田の勘は、Eランクのキーボの合理的判断を正しさにおいて常に上回ります。そして、“今”ではなく“あの時”には、まだ斬美はクロではなく、星も被害者ではありませんでした。実はBランクの生存フラグが『背負っているものを仲間に預ける』であり、動機ビデオによって強制的に背負わされた秘密をみんなに打ち明けることによってBランクの斬美と星の二人は逆に最終的な生存が確定したのです。つまり、もしも全員で動機ビデオを見せ合っていれば、少なくとも今回の事件は起こらなかったということになります(他のランクはそれぞれ別に生存フラグを立てていくしかない)。また、王馬がみんなのためを思って動機ビデオの上映会をしたという可能性はありません。キーボの提案があった“あの時”に、百田が「ふざけやがって…何が『みんなの為』だ。あいつの嘘にはもう飽き飽きだぜ」と言っているからです。そもそも、王馬の動機は“夢野のため”であって“みんなのため”ではありません。


17.転子とアンジー

みんなには神さまの声が聞こえてないんだっけー

 2章学級裁判は、Cランクの転子とアンジーによる夢野を巡る対立から始まります。確証のないまま夢野を信じてかばおうする転子と、神様の間違った推理を元に夢野の犯行を明らかにすべく誘導するアンジー。しかし、どちらも状況を確定させるだけの決定力が足りません。結局はDランクの最原がEランクの夢野のトリックを暴き、「夢野だけに犯行が可能だったとは言い切れなくなった」という転子の勝利でひとまずの終わりを見せます。ただ、転子にとって残念なことに、夢野の心までは動かせませんでした。ちなみに、ここでの転子とアンジーによる夢野を巡る対立は、この後の百田と王馬による春川を巡る対立に対応しています。


18.忘れないキーボ

キーボの記憶領域

 数あるキーボのロボット差別ネタで、最も重要なのが以下の場面です。

斬美 「…王馬君にはその話をもっと早くして貰いたかったわね」
王馬 「ごめん、忘れてた。
    裁判を盛り上げる為とかそういう意図はないよ」
キーボ「忘れた…?
    その発言は嘘の可能性がありそうです」
王馬 「人間はロボットと違って、
    ハードディスクから簡単に記録を呼び出せないんだよ…」
キーボ「ボ、ボクが…落ち込むと思いましたか?
    むしろ…みなさんの非合理さに同情します…」


 ロボットであるキーボは、インプットしたデータを忘れることがありません。そして、“忘れない”ということは、“思い出せない”ということでもあります。また、これこそが“超高校級のロボット”の才能の特性であり、6章において最原とキーボの命運を分ける最大の要因となります。


19.学級裁判での王馬 その2

…嘘臭いよね

 夢野の容疑が晴れてからは、クロについて議論します。2章のクロはBランクの斬美ということもあってトリックや誘導のレベルが非常に高く、Dランクの最原だけでは事件を解決できません。そこで活躍するのが、Aランクの百田と王馬です。クロを追い詰めるために、まずは王馬の誘導が始まります。王馬は「容疑者はアリバイのないヤツだけだからね」と容疑者を絞り込み、みんなから情報を引き出させながら状況を整理し、容疑者を百田と斬美、入間、春川の四人に限定。さらに、そこから斬美と入間を削り、百田と春川だけの極限の議論を促し、「星のモノクマーズパッドをどちらが持っていたか?」を議論の話題に提供。とどめに最原に「星くんの持っていた動機ビデオは春川さんのものだ」と指摘させることで、春川をクロの最有力候補とした十二対一の状況を作り上げます。王馬の嘘は自分の答えを持たないAランク以下のコロシアイ参加者を自分の望む方向に誘導できるのです。Dランクの最原は王馬の誘導に全く気付けず、それ故に何ら打つ手がありません。


20.学級裁判での百田 その2

…って、誰がバカだ!!

 そんな王馬の誘導も、宇宙に轟く百田解斗には通用しません。「オレも春川も犯人なんかじゃねーのは間違いねー!」と自分の勘だけを信じて春川との議論を拒否します。百田の勘は、相手の悪意のなさを常に正しく判別できるのです。2章では、ここからの百田の活躍なしに事件の解決はあり得ませんでした。王馬の誘導により間違った方向に進んだ推理を強引に仕切り直し、黙っているつもりだった春川から重要な証言を引き出し、自分の才能に自信の持てない最原の背中を押し、斬美の言う“みんなのため”が自分たちを指していないことに勘付きます。ちなみに、昆虫でなごもう会での王馬が夢野を助けながら夢野の好感度が下がったのと対照的に、ここでの百田は春川を助けることで春川の好感度が上がります。


21.学級裁判での最原 その2

……………

 議論も大詰めとなり「犯人は誰か?」という論点になった時に、百田が最原に犯人を指摘するよう促します。

最原 (犯人か…それとなく目星は付いてはいるけど…)
最原 「………………」
百田 「終一、ビビってんのか?」
最原 (えっ?)
百田 「テメーがビビる理由がどこにあるんだ?
    言ったろ、テメーはオレの助手だってよ。
    助手の責任はオレが取る…それが筋ってモンだ。
    だからテメーは、
    テメーの信じた推理をぶちかませばいいだけだ!」
最原 「僕の…信じた推理を…?」
百田 「おうっ! 任せたぜ、終一!
最原 「………………」    
最原 (そうだ…自分の推理を信じるんだ…
    今まで判明した一連のトリックは、
    体育館で事前に仕込みができた人でなければ作れない…
    だとすると…犯人はあの人なんじゃないのか?」


 助手である最原の責任をボスである百田が引き受けることで、Dランクの最原は自分の推理を信じてBランクの斬美を犯人として指摘できるようになります。そして、この最原への的確なアドバイスこそが、百田本人も分かっていない“超高校級の宇宙飛行士”の才能の真骨頂です。Dランクの生存フラグは『自分の才能を信じる』であり、百田の後押しによって最原は3章からCランクにランクアップします。


22.東条斬美

東条斬美

 斬美はこんにゃくを切ることと国家滅亡以外ならどんな依頼であれ完遂できる優秀さで、過干渉気味ながらも、これまで作家や政治家等、様々な主人に仕え成功へと導いてきた“超高校級のメイド”です。同じBランクの星とは対になっており、理想の母親像を体現していて、才能を発揮できることに充実感を感じ、外の世界に戻る動機が一番大きく、それ故に生への執着を強く持ちます。斬美が非常に優秀でありながらもBランクに留まっているのは、自分(春川の言う“無駄なもの”)を持っていないからです。モノクマのタイムリミット宣告を受けても「自分はメイドである」という姿勢を崩さないのは立派ですが、そのメイドとしての矜持はコロシアイを終わらせることに一切つながりません。また、2章では完全犯罪まであと一歩のところまで行きましたが、アクシデントにより残された二つの手掛かりからクロであることが露見することとなりました。ちなみにこれは斬美が不運だったというよりは、Bランク以下に完全犯罪は不可能だと決まっているからです。そして、Aランクには優秀でさえあればなれるものではありません。Aランクになる資格とは、コロシアイに乗せられることなく命がけで首謀者に立ち向かうことです。本当に戦うべき敵を見失わない者にだけ、Aランクの扉は開かれるのです。


23.投票結果

 投票結果は、斬美7票の最原1票でした。真実を暴きながらも斬美の満票とならなかったのは、Dランクの最原ではBランクの斬美を納得させられないからです。さらに言うと、裁判決着後でのBランクの斬美の奸計はAランクの百田と王馬には通用せず、Bランクの斬美の逃走ではAランク相当のおしおきからは逃れられません。


24.友達を守りたい

一体どうすればいいんじゃろうな…

 斬美の残酷な死は、残りのコロシアイ参加者に暗澹たる気持ちを蔓延させます。

夢野  「ウ、ウチも…
     いずれ…ああなってしまうのか…?」
転子  「さ、させませんよっ!
     夢野さんは何があっても転子が守りますっ!
     何があっても…守りますけど…
     で、でも…もうこんなの止めましょうよ…
     もう…ここから出られなくてもいいから、
     コロシアイなんて…やめましょうよぉ…」
アンジー「…ね? 神さまが言った通りでしょ?
     ここから出たいと思うからいけないんだよ。
     その欲がみんなを破滅させるんだよ」

 ここで注目すべきは、転子とアンジーです。不安がる夢野を見て、二人は“友達(夢野/みんな)を守りたい”というフィクションを超える想いを抱きます。そして、これ以降は、フィクションを超える想いを動機とする二人の全ての行動が白銀にはコスプレできなくなります。さらに、Cランクの二人による「生きるためならば、ここから出られなくてもいい」という考え方も注目すべきところです。


25.動機ビデオ その3

 斬美をあそこまで追い詰めてしまった事実が動機ビデオの危険性を再認識させ、捜査パートで「もしかしたら、“あの動機ビデオ”は、お互いに見せ合っとくべきだったのかもしれねーな」と言っていた百田も考えを改めます。

転子 「つまり、あの映像を見てしまうと、
    転子達は“動機”を思い出してしまうんですか?」
最原 「だとしたら…やっぱりあの映像は
    見ないのが正解かもしれない…
    だって、あの映像を見ない限りは、
    絶対に“動機”を思い出せないで済むんだからさ」
百田 「あぁ、オレも考えを改めるぜ。
    今はその方がいいだろうな…
    “動機”を持った状態で疑心暗鬼になるより、
    持ってない状態で信じ合える方がいいに決まってる…」


 ここで注目すべきは、「今はその方がいいだろうな…」という百田の発言です。“あの時”はBランクの斬美と星の生存フラグを立てるために動機ビデオをお互いに見せ合っておくべきで、“今”はBランクの斬美と星が退場してしまったから動機ビデオをお互いに見せ合う必要がなくなったと受け取れば、百田の発言には何の矛盾もありません。


26.“超高校級の暗殺者”の脅威 その1

王馬のプロフィール

 王馬の読みは外れ、春川はクロではありませんでした。しかし、それでも夢野への“超高校級の暗殺者”の脅威が去ったわけではありません。そこで王馬は寄宿舎へ戻る前にみんなの前で春川の本当の才能を明かし、春川への注意を喚起すると共に春川のヘイトを自分に向けます。ちなみに、王馬の嫌いなものである“豚足”は“拳銃”の隠語です。つまり、王馬は夢野を守るために一番嫌いなものを自ら引き受けたことになります。


27.2章組と1章組

どうしても生きなくちゃいけねー理由なんてもうねーからよ

 斬美と星は誰もが認める優秀さで、もし生き残っていれば戦闘・頭脳・サポートの全ての面において大きな戦力になっていたことでしょう。二人の敗因を挙げるとすれば、誰にも相談しなかったことです。斬美と星のどちらもが相手の背負うものを預かっても、自分の背負うものを相手に預けるタイプではありませんでした。そして、百田が「全員で動機ビデオを見せ合おう」と言い出せなかったことで、二人の退場は確定してしまいます。ちなみに、コロシアイに乗る判断が早すぎた斬美と星は、首謀者に立ち向かう判断が早すぎた赤松と天海に対応しています。また、斬美と星は完全に同格であり、二人の想いの強さに差はありません。つまり、斬美の「クロになって外に出るしかない」という覚悟は星の「みんなと一緒に戦って外に出よう」という決意と全く同じ強さであり、星の「もう生きている意味がない」という諦念は斬美の「何が何でも生き残ってやる」という執念と全く同じ深さだということです。


28.斬美と王馬と星

みんなの望みを叶える事が私の望み…

 2章学級裁判が開かれるきっかけを作ったのは、斬美と星と王馬の三人。この三人の“大切な存在”の在処は対比になっており、斬美は才囚学園の外にあり、王馬は才囚学園の中にあり、星はどこにもありません。さらに言うと、それぞれの動機において、普段は“みんなのため”であるように見えて実は“自分のため”なのが斬美で、普段は“何もない”ように見えて実は“みんなのため”なのが星、普段は“自分のため”であるように見えて実は“誰かのため”なのが王馬です。


29.春川と星と夢野

夢を与えてくれる存在

 春川と星と夢野は才能を二つ持っているという共通点があり、それぞれの二つ目の才能は対比になっています。相手のために距離を縮めるのが“超高校級の保育士”の才能で、相手のために距離を取り自分の夢を奪うのが“超高校級の囚人”の才能、相手に夢を与えるのが“超高校級の魔法使い”の才能です。“超高校級の囚人”の才能の有無が、そのまま星の中学時代と現在の差として表れているのでしょう。


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